Le Journal de NICHE

ヨガと表情筋トレーニングインストラクターのブログです。

浅い呼吸の影響

呼吸法について何回か投稿していますが、今回はちょっとその逆、「浅い呼吸」についてです。
そもそも深い呼吸、ゆったりとした呼吸が身体にもメンタルにも良さそうなことはわかる…
では、逆に呼吸が浅いとどうなるんでしょう…
 
ストレスを感じている時、いつの間にか呼吸が浅くなっている、ということはお気づきの方も多いと思います。
こういう時は、肩や胸だけで呼吸しているため、肺の一部にしか酸素が届きません。その結果血中酸素濃度が低下します。
 
血中の酸素が不足すると、血流が悪くなり、代謝が落ち、老廃物が溜まり、肩が凝るなど筋肉がこわばってきます。
肩が凝ると、肩や背中には呼吸を補助する筋肉もあるため、深い呼吸がしづらくなります。
 
さらに酸素不足は脳への影響が最も大きく、思考力や集中力の低下を招きます。脳は筋肉細胞より約20倍の酸素を必要としているからです。
また、脳の働きに影響が出るということは、自律神経のバランスも狂わせ、交感神経が優位な状態が続きます。心身共に緊張状態になるということで、メンタルな面にも影響が出ます。過度な不安やイライラ、焦りなどです。
一生懸命仕事に励んだり、スポーツの試合などをする場合は交感神経を優位に立たせることは必要ですが、
いったん仕事や試合が終わればリラックスすることが必要です。この緊張とリラックスのバランスが健康を保つ秘訣なのです。
 
交感神経と副交感神経のバランスをとる方法としては、いくつかありますが、中でもゆったりとした呼吸をするというのは簡単にできる方法ではないでしょうか。
特に、息を吐くときに副交感神経がより働くと言われています。
 
前回までにご紹介した、セクショナル・ブリージングで、いわば呼吸筋のストレッチを行い、完全呼吸法で全ての呼吸筋を活用してより深い呼吸ができるようになると、
自律神経が整い、さまざまな心身の不調が改善されることが期待されます。
呼吸法に慣れてきたら、吸う息より吐く息の方を長くしていくとより効果的でしょう。呼吸をするときにカウントをしながら、たとえば「1,2,3,4」で吸って、
「5、6、7、8、9、10、11、12」で吐く、というように1:2の割合で呼吸をしてみると良いでしょう。
 
次第に心が落ち着いてきて、身体もリラックスしていくのが実感できると思います。