こころの癒しとリラックスのための瞑想会
去る3月19日、大阪で開催された嵯峨嵐山瞑想堂観月庵さん主催の瞑想会に参加してきました!
この日は、阿息観瞑想を十数名の参加者の皆さんと一緒に実践しました。
大きく息を吸って、吐くときに大日如来を意味するとされる「阿(あ)」の音を発しながら長く息を吐きます。
最初は息を自分のすぐ前まで届かせて、何回か繰り返して行ううちに次第に遠くまで届かせる意識を持って、
最終的には「阿」音が仏さまの国に達するようなイメージをしましょう、ということでした。
私としては自分の内部の空間と共鳴するような音声を出して実践したつもりです。
阿闍梨さまの誘導によってみんなで実践する訳ですが、自分の呼吸のペースに合わせて実践するので、
みんな同じタイミングで吸って吐く、というわけにはいきません。
ですが、ときどき他の参加者の方と「阿」音がハモったりすることもあります。
他の方と吐くタイミングが合って音が重なった時は、倍音の効果というのでしょうか、
「阿」音が達する範囲がぐんと広がったように感じます。
一体感です。
30分ほど続けていましたが、自分の周りを取り囲む空間とも一体化したような、他に例えようのない心地よさを覚えました。
阿闍梨さまのお人柄か場の雰囲気は終始暖かく、それにつられて(?)自分自身も暖かい心持でいられました。
マナーとはこうだああだという知識はなくても、自然に、です。
「心が洗われる」とはこういう瞬間でしょうね!
トラータカ VOL.1
今回から4回にわたり、「トラータカ」と呼ばれるヨガの伝統的な瞑想法の1つをご紹介します。
瞑想が初めての方も構えることなくはじめていただけると思います。
リラックスタイムに是非お試しください。
≪用意するもの≫
キャンドル
1mほど離れたところに置きます。
メガネやコンタクトは外しておきましょう
【トラータカ】VOL.1
① 正座か結跏趺坐(胡坐のような座り方)で座ります。
② 右目を閉じ、右手で右目を軽く押さえます。
③ 左目だけでキャンドルの炎を30数える間見つめます。
(まばたきはせずに)
④ 右手を離して、両目で5回ほどまばたきをします。
⑤ 両目を軽く閉じ、両目とも10数える間*シンプル・パーミングをします。
⑥ 再び両目で5回ほどまばたきをします。
⑦ 今度は左目を閉じ、左手で左目を軽く押さえます。
⑧ 右目だけでキャンドルの炎を30数える間見つめます。
(まばたきはせずに)
⑨ 左手を離して、両目で5回ほどまばたきをします。
⑩ 両目を軽く閉じ、両目とも10数える間パーミングします。
⑪ 再び両目で5回ほどまばたきをします。
①~⑪を2ラウンド行います。
その後、**プッシュ&リリース・パーミングをします。
パーミングも終わったら10数える間、体全体をリラックスさせ、その後5回ほど瞬きをしてから目を開けます。
*シンプル・パーミングは、両手のひらを10回ほどこすり合わせて温め、眼球に触れないように手のひらをカップのような形にして、
目を覆います。
目の周りだけにに触れるようにします。
じんわり目の周りの筋肉が温められていきます。
目は閉じて行います。
**プッシュ&リリース・パーミングは、最初のパーミングを10回ほど繰り返しますが、
眼球には触れずに目の周りに手のひらが触れるようにして、柔らかく押さえては緩め、押さえては緩める、を10回ほど繰り返します。
作り笑いを見抜く方法!? 左右非対称な笑顔にご注意!?
今を去ること5ヶ月前、プロフィール写真を撮りに行った時のこと。
フォトグラファーの方に「カメラ目線じゃなくて自然な表情をとらえたスナップ的な写真をプロフィール写真にしたい」
との意向を伝えました。
そこまで言ったのだから、雑談でもしながら自然光の元で撮るのかな!?と思いきや、返ってきた答えは、
「じゃあ、その顔をしてください」
「はっ!?(注;心の声です)」
できる訳がないだろう!
だから自然な表情を撮ってくださいって言ってるぢゃん!
その結果、100枚くらい撮りましたが、自然なものもあり、不自然なものもありました。
人は表情を無理に作ろうとすると、顔の右半分より左半分がより「作った度合い」が強く出るそうです。
要は左右非対称になり、左半分の方が表情を作ろうとして大きく動くのだそうです。
その他作り笑いの場合は、口の周りは動いているものの目の周りは動いていなかったり、笑顔が突然終わったりするそうです。
私も例外ではなく、「右側の口角があまり上がらないようですから、注意して上げてください」とフォトグラファーに言われる始末。
日ごろ仕事で、「筋肉の柔軟性を取り戻しましょう!」「いくつになっても筋肉はトレーニングに応えてくれます!」なんて言っているのに、
いざとなったら表情一つも動かせないのかと思って愕然としました。
作り笑いは男性より女性の方が上手にできるというデータもあるそうです。
また文化や環境によっても「笑い」がいつどのような状況の下で出てくるかも違ってくるそうです。
インドネシアのある部族は儀式の中で怒りながら笑ったり、アフリカの別の部族では悲しい場面でも笑うことがあるそうで、
日本人でもあまり感情をあらわにしてはいけないと思う場面では、感情を隠すためやあるいは、場の雰囲気を壊さないために、
中途半端な笑顔になってしまうというケースも多々あるでしょう。
「作り笑いは健康法の一つ」と前回お伝えしましたが、作り笑いを見破られないようにするためには、それなりの努力が必要のようです。
左右非対称の笑顔を見たらご用心!?
笑いの効果 ~作り笑いも健康法!~
古くから「笑う門には福来る」と言われているとおり、笑いには福を呼び寄せる効果を始め健康効果、美容効果があると言われています。
・免疫力がアップ
免疫力の中心的細胞「NK細胞」の数がや働きが適正化
・血糖値が下がる
血糖値を下げるインスリンの働きが正常化
・血圧の上昇を抑える
血圧を上昇させるノルアドレナリンの放出を抑制
・アレルギー改善
アレルギーを引き起こすIgE抗体が減少
・幸福感、快感、精神の安定をもたらす
・リウマチの治療にも効果
免疫系統が自分の細胞・組織などを攻撃した結果発生する炎症をさらに悪化させる物質(IL-6)が減少
・肌のつやや血色にも効果的
表情筋を動かすことによる血行促進
など、笑いの効果は数々ありますが、要するに副交感神経が優位になるということが理由のようです。
現代はストレス社会といわれるように常に何らかのストレスにさらされているので、自律神経のうち交感神経が優位になっています。
リラックス時に優位になるもう一つの自律神経、副交感神経はストレス下ではあまり活発に働いていません。
その副交感神経が笑うことにより優位になった結果、上記のような状態になるというもの。
自律神経のバランスが整い正常化するということです。
フィジカル面でもメンタル面でもいつも笑いのある生活というのはスバラシイですよね。
私はどんなときでも見たら笑えるものを手元に置いておく!ことにしています。
例えばギャグ漫画とか。
ただ、この笑いの効果で特筆すべきは、作り笑いでも効果があるという点。
口角やほほの筋肉が上がると、脳は「この人は笑っている」と誤認知すると言います。
いつも笑顔でいられれば一番良いのですが、そうも言っていられない場合には良いですね…。
そう考えると、周りに作り笑いの上手な人がいたら、「あーこの人は性格が悪いんじゃなくて、健康法としてやってんのね」と思うようにすれば気も楽ですね。
心のゆとり
心のゆとりと笑顔についてしばしば考えることがあります。
笑顔が作り出せるかどうかは、物理的には顔の皮膚の下にある表情筋の複雑で精妙な動きから。
ただ、笑顔になれるかどうかは心理的な要因もかなり大きいはず。
忙しすぎたり、思い通りにいかないことが多かったり、疲れていたり…など、
要するにぎすぎすしていては笑顔も出にくいですね。
心にゆとりを持つ方法はいくつかありますが、
特に心がけたいのが以下の3つ。
1つ目は、深い呼吸
特に息を吐くときには副交感神経が優位に働くため、リラックス効果は高いとされています。
吸う息と吐く息の比率を1:2にすると良いでしょう。さらに、横隔膜には自律神経が集中しているため、胸式呼吸よりは腹式呼吸を心がけるとより効果的です。
息を吸う時におなかを膨らませ、吐くときにはおなかをしぼませていきます。
2つ目は、人のために時間を使う
2012年に発表されたペンシルバニア大学のモギルナー、チャンス、ノートンらの研究によると、1日のうち少しの時間でも誰か別の人のために時間を使うと、「自己効力感(きっと達成できるという確信)」が高まり、まだまだ時間がたっぷりあると感じられるようになる、ということです。
自己効力感とはスタンフォード大学のバンデューラにより提唱された概念で、この自己効力感が高い人は、チャレンジ精神が旺盛で、モチベーションも高く、感情のコントロールにもたけているというものです。
つまり、ストレスを感じていても平静でいられるということです。
3つ目は、つねにニュートラルな立ち位置でいる
自分の判断基準、さらには「常識」と呼ばれていることが常に正しいという思い込みを手放すということです。
「本当にこれって必要なんだろうか?」「他の可能性はないだろうか?」「別の見方があるんじゃないだろうか?」といったことを意識する習慣を身につけると、意外と自分が正しいと思っていたことがただの思い込みだった、ということもあります。
偏った見方に陥ってしまうと柔軟な発想も制限され、それどころか根拠のない怒りや不安を覚えたりすることも多々あります。
自分で自分の首を絞めるとはこういうことなのかなと思います。
その他、芸術や自然に触れるというのも大きいですよね。
少しずつでも続けていきたいものですね。
浅い呼吸の影響
そもそも深い呼吸、ゆったりとした呼吸が身体にもメンタルにも良さそうなことはわかる…
では、逆に呼吸が浅いとどうなるんでしょう…
ストレスを感じている時、いつの間にか呼吸が浅くなっている、ということはお気づきの方も多いと思います。
こういう時は、肩や胸だけで呼吸しているため、肺の一部にしか酸素が届きません。その結果血中酸素濃度が低下します。
血中の酸素が不足すると、血流が悪くなり、代謝が落ち、老廃物が溜まり、肩が凝るなど筋肉がこわばってきます。
肩が凝ると、肩や背中には呼吸を補助する筋肉もあるため、深い呼吸がしづらくなります。
さらに酸素不足は脳への影響が最も大きく、思考力や集中力の低下を招きます。脳は筋肉細胞より約20倍の酸素を必要としているからです。
また、脳の働きに影響が出るということは、自律神経のバランスも狂わせ、交感神経が優位な状態が続きます。心身共に緊張状態になるということで、メンタルな面にも影響が出ます。過度な不安やイライラ、焦りなどです。
一生懸命仕事に励んだり、スポーツの試合などをする場合は交感神経を優位に立たせることは必要ですが、
いったん仕事や試合が終わればリラックスすることが必要です。この緊張とリラックスのバランスが健康を保つ秘訣なのです。
交感神経と副交感神経のバランスをとる方法としては、いくつかありますが、中でもゆったりとした呼吸をするというのは簡単にできる方法ではないでしょうか。
前回までにご紹介した、セクショナル・ブリージングで、いわば呼吸筋のストレッチを行い、完全呼吸法で全ての呼吸筋を活用してより深い呼吸ができるようになると、
自律神経が整い、さまざまな心身の不調が改善されることが期待されます。
呼吸法に慣れてきたら、吸う息より吐く息の方を長くしていくとより効果的でしょう。呼吸をするときにカウントをしながら、たとえば「1,2,3,4」で吸って、
「5、6、7、8、9、10、11、12」で吐く、というように1:2の割合で呼吸をしてみると良いでしょう。
次第に心が落ち着いてきて、身体もリラックスしていくのが実感できると思います。